暗闇に浮かぶ酒蔵の木桶

Craft

酒造り

水を仕込み、米を蒸し、菌を待つ。浮月の一年は、夜のいちばん長い季節に始まります。

Message 当主のことば

派手な酒は、
造れません。

うちの酒は、香りで人を驚かせるような酒ではありません。けれど、一日の終わりにそっと寄り添う静けさなら、どこの蔵にも負けないつもりです。

生酛(きもと)は、待つ造りです。蔵に棲む小さな生きものたちが働きやすいように場を整えて、人はその後ろを静かについていく。八代目の私がやっているのは、先代たちから受け継いだその「待ち方」を守ることだけです。

盃の中の小さな月を、どうぞゆっくり眺めてください。

八代目蔵元・杜氏 水守 律

夕暮れの蔵の前に佇む八代目蔵元・杜氏
Ingredients 水と米
岩間を流れる雪解けの渓流
Water

月影山の伏流水

蔵の裏手にそびえる月影山。その雪解けが二十年の歳月をかけて辿り着く伏流水は、きわめて硬度の低い超軟水です。発酵はゆっくり、口あたりはやわらかく。浮月の酒質は、この水が決めています。

実った稲穂のクローズアップ
Rice

五百万石と、山田錦

純米から純米吟醸までは、蔵から十里以内の契約農家が育てる五百万石。旗艦「月虹」にだけ、兵庫県産の山田錦を使います。雪国の寒暖差が育てた芯のある米を、その年の米の声を聞きながら磨きます。

Process 醸す、四つの季節
笊の上の酒米を確かめる蔵人の手
01

洗米・浸漬

秒単位で水を切る。米と水の、最初の対話。

甑から立ちのぼる蒸気
02

蒸きょう

夜明け前、甑(こしき)から湯気が立ちのぼる。外硬内軟に蒸し上げる。

薄明かりの仕込み蔵に並ぶタンク
03

生酛仕込み

乳酸菌を待ち、酵母を待つ。ひと冬かけて、醪(もろみ)を育てる。

徳利から盃へ酒を注ぐ手元
04

上槽

槽(ふね)でゆっくりと搾る。雫が、酒になる瞬間。

Numbers 蔵の数字
創業

130

石高

600

蔵人

8

最高精米歩合

35%

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銘柄